[1] ここでの「人間」は全人類のことだが、特にイーサー*、あるいは預言者*ムハンマド*のことを指していると言われる(アル=バガウィー1:462‐463参照)。 [2] この「英知」は理解・知識、あるいは人々を裁く権威のこと(前掲書、1:463参照)。 [3] 「学識豊かな指導者」という訳語をあてた原語は、「ラッバーニー」の複数形。アッ=タバリー*はこれが「ラッバ(面倒を見る、育成する)」という語の派生形とし、宗教的知識を備えつつも、現世分野においても人々の教育と指導に携(たずさ)わる者である、と解釈している(3:1849参照)。
[1] 「確約」については、雌牛章27の「契約」についての訳注も参照。 [2] この「証言」については、雌牛章143「証人となる」の訳注を参照。尚このアーヤ*には、全ての預言者*とその民は、預言者*ムハンマド*を信仰する義務があるという根拠がある(ムヤッサル60頁参照)。
[1] 全創造物は、脱出することのできない定めの中にある。このアーヤ*の解釈には、ほかにも「信仰者は従順に従い、不信仰者*は死の際に嫌々従うことになる(家畜章158とその訳注を参照)」「不信仰者*はアッラー*以外のものにサジダ*するが、その影はアッラー*にサジダ*する(雷鳴章15、蜜蜂章48とその訳注を参照)」「『従順に従う』とは容易なもので、『嫌々に従う』とは、辛苦と拒否感を伴(ともな)うもの」「前者は議論なしに従った者、後者は議論の末にアッラーの唯一性*に降伏(こうふく)した者」などといった諸説がある(アル=クルトゥビー4:127‐128参照)。