[1] アル=バガウィー*によれば、大半の解釈学者はこのアーヤ*を「アッラー*は、復活の日*の時をご自身にさえお隠しになりそうな程なのだから、創造物にとっては知る由もない」と解釈している。また、復活の日*の時が分からないからこそ、人はそれを常に恐れるようになるのである(3:258参照)。
[1] 「胸を広げる」という訳をあてた原語は、字義的には「胸の柔らかい表面を切り開く」といった意味。それが転じて実際には、「何かを実行するにあたって、無邪気さや迷いの気持ちを取り除くこと」のたとえに用いられる(イブン・アーシュール16:210参照)。ムーサー*は、強大な権力と軍勢を有するフィルアウン*に立ち向かうことになり、非常な恐怖を感じていた(アル=バガウィー3:260参照)し、預言者*となる前に誤って人を殺してしまったことの心配もあった(物語章33参照)。