[1] 隊商がマディーナ*軍をやり過ごし、無事マッカ*方面へと立ち去った後にも、マッカ*からの援軍は退去せず、彼らの名声が響(ひび)き渡るようにと、バドルに留(とど)まって音楽や酒*の宴(うたげ)を開こうとしたとされる(イブン・カスィール4:72参照)。
[1] 一説にクライシュ族*は、彼らと敵対関係にあったバクル属に攻め込まれることを恐れていた。そこでシャイターン*がバクル属出身のスラーカ・ブン・マーリクの姿を借りてこのように言ったのだという。また一説にシャイターン*たちは、スラーカとその軍勢の姿を借りて戦場に赴(おもむ)いたとされる(アル=クルトゥビー8:26参照)。
[1] 「心に病がある者たち」とは、イスラーム*に疑念を抱く、信仰心の弱い者たち(アッ=サァディー322頁参照)。尚、この「偽信者*たちと心に病がある者たち」とは、①マッカ*の不信仰者*たち、②マッカ*にいた偽信者*たち、③マディーナ*の偽信者*たち、④移住*せずにマッカ*に留(とど)まり、マッカ*軍と共にバドルの戦い*に出征したムスリム*たち、などといった説がある(イブン・カスィール4:75-76参照)。
[1] 家畜章61、93とその訳注も参照。尚、これはバドルの戦い*のみならず、全ての不信仰者*が出くわすことになる状況である(ムヤッサル183頁参照)。