[1] ヤァクーブ*は重病を患(わずら)った(わずら)際、アッラー*が癒(いや)して下さったら、自分の一番好きな物であるラクダの肉と乳を自分に禁じる、と誓った。それはアッラー*からの命令ではなく、ヤァクーブ*が自ら禁じたものであり、彼の子孫も彼に従って、それを自分たちに禁じただけだった。そして(後世に)トーラー*が下った時、ユダヤ教徒*たちは自分たちの不正*と侵害に対する罰(婦人章160参照)として、ヤァクーブ*が自ら禁じたもの以外の、それまで合法だったある種の食べ物を禁じられた(アッ=サァディー138頁参照)。一説にこのアーヤ*は、イブラーヒーム*宗教の後継者を主張した預言者*ムハンマド*に対し、ユダヤ教徒*らが「(イブラーヒーム*に禁じられていた)ラクダの肉と乳を口にする、あなたが?」と言ったことに関し、下った(アル=ワーヒディー5:426参照)。
[1] 「バッカ」とは「マッカ*」そのものであるという説と、マッカ*の中でもカァバ神殿*の周りのみ、あるいはハラーム・マスジド*のことだけを示す語であるという説がある。尚、「バッカ」は「混雑する」という動詞から派生したもの、と言われる(アッ=タバリー3:1879‐1881参照)。
[1] この「御徴」とは、イブラーヒーム*がそれを建立し、アッラー*がそれを偉大なものとされた証拠のこと(ムヤッサル62頁参照)。 [2] 「イブラーヒーム*の立ち所」については、雌牛章125の訳注を参照。 [3] その安全さに関しては、雌牛章125の訳注を参照。 4「道が可能」であるとは、それが旅行の蓄(たくわ)えと交通手段であるとか、巡礼*する本人の能力であるとか、健康のことであるなど、諸説ある(アッ=タバリー3:1886‐1890参照)。詳しくは頻出名・用語解説の「ハッジ*」を参照。