[1] この「でっち上げ」は、ある時、預言者*ムハンマド*の妻の一人アーイシャ*に対して流布(るふ)された虚言のこと。彼女は、ある遠征において預言者*と同伴したが、首飾りをなくして探している内に、遠征軍に置いて行かれてしまった。その後、軍の後方から遅れてやって来た男が彼女を見つけ、ラクダに乗せて彼女を送り届けたが、ある者たちが、彼女とその男の間についての悪い噂(うわさ)を流した。この一連のアーヤ*は、彼女の無実について下ったものである(アル=ブハーリー4141参照)。 [2] その中には偽信者*もいれば、風評に騙(だま)された信仰者もいた(アッ=サァディー563頁参照)。 [3] というのも、そこにはアーイシャ*の無実と潔癖さの証明、彼女の栄誉への示唆と、彼女にとっての贖罪(しょくざい)、信仰者とそれ以外の者たちの選別があったからである(ムヤッサル351頁参照)。 [4] 彼らの一部は後に、鞭打ちの刑に処された(アブー・ダーウード4474参照)。 [5] 偽信者*の長アブドッラー・イブン・ウバイイ*のこと(アル=ブハーリー4141参照)。
[1] ここでは、主語が「あなた方」から「信仰者」と転換(食卓章12「われら*」の訳注も参照)し、中傷された信仰者が「自分自身」と表現されている。それは、信仰者というものが本来、同じ信仰者が中傷された時には、その者を、自分自身のことのように弁護する義務があるためである(アル=バイダーウィー4:177参照)。部屋章11も参照。
[1] この「醜行」は、根拠もなく他人を姦通で訴えることを始めとした、その外諸々の悪い言葉のこと(前掲書、同頁参照)。蜜蜂章90「醜行」の訳注も参照。 [2] 「現世での懲罰」は、固定刑*による刑罰のこと。また悔悟しない限り、来世においては地獄の懲罰がある(アッ=タバリー7:6011参照)。